にんじんが嫌いな父とその娘、サラリーマンだったころを思い出す老人、自分に物語が足りないことに気づいたOL、入社3年、肥満を気にし始める青年…。<br />なんでもない「ふつう」の人々が生きる、ごく「ふつう」の人生。<br />そのささやかな歓びと淡い哀しみを切々と描く短編集。<br />名手・橋本治が紡ぎ出す、九つのほのかな感動。<br />(著者自作解説つき)