天正三年（1575）初夏、三河の長篠城は、武田勝頼の軍勢1万7000に包囲され、落城寸前。<br />城を守る奥平信昌の兵は500あまり。<br />窮状を伝えるため鳥居強右衛門（すねえもん）は武田の包囲網を破り、織田・徳川の陣地にたどり着き、4万の大軍が救援に向かっていることを聞かされる。<br />だが、その帰途、強右衛門は武田方に捕らわれ、援軍は来ないと告げるよう強いられるが……。<br />表題作「炎の武士」ほか、男たちの劇的な生を描いた傑作三編を収録。<br />
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