一本の川にかかる‘かずら橋’を境に、敵・味方でいがみ合う町と村があった。<br />互いに相手を罵倒し、陰惨な暴力沙汰も絶えない。<br />そしてこの対立と憎悪は、強姦事件、放火事件をきっかけに、ますますエスカレートしつつあった。<br />――そんななかで起きたひとつの殺人事件。<br />村の実力者が何者かの手によって撲殺されたのだ。<br />村と町との対立と緊張は、ついに一触即発の状態まで高まった! 西村寿行が人の心のバイオレンスを描く、話題の長編サスペンス。<br />