これは、今なお無実を叫び続ける、‘徳島ラジオ商殺人事件’をモデルとした作品。<br />裁く側の人々も個々にみれば弱い一個の人間にすぎない。<br />しかし、裁判という一つの機構の中に組み込まれ、組織となった時、それは全く「質的」に異った「権力」に変幻して個としての被告を押しつぶしてくる……。<br /> 温いヒューマニズムに包まれた力作。<br />