家禄三百五十石の旗本家の次男だった角次郎は、米屋の大黒屋に婿入りした。<br />関宿藩の御用達となり、新米番船で2番に入った大黒屋の商いは順調にみえた。<br />ところが店舗拡大を考え始めた矢先、本所深川一帯で大火事が起こり、大黒屋の店舗も焼失してしまう。<br />散りぢりになった家族や従業員は無事だった倉庫に再集結するが、義母・おトクは帰ってこない。<br />取り乱す義父・善兵衛を気遣いつつ、角次郎は商い再開に向けて動き出すが……。<br />