拳銃による殺人事件を起こした伊達麟之介は、詮議の末に放免されるや、狭い日本を出奔、中国大陸へ。<br />そこで出会った馬賊に入る。<br />やがて、日本人でありながら馬賊の首領となる麟之介。<br />蒙古独立運動に加わったかと思えば、満州での楽土建設に参画し、激動する日中関係を背景に奔走する。<br />しかし終戦。<br />麟之介は戦犯として捕らえられ――。<br />檀一雄が、自らのロマン精神をも仮託して描いた、奔放な男の壮絶な一代記、ここに完結!