めぐみは平凡な主婦として穏やかな日々を送っていた。<br />ある夜、夫が古い石の器を持って帰宅。<br />富士川のほとりで拾ったというその器には「常世蟲」と彫られていた。<br />この時から彼女は奇怪な夢や超常現象に悩まされ始める。<br />そしてある日、夫の体から巨大な緑色の虫が這い出るのを目撃してしまった! 深まる謎は、古代の俗信仰「常世神」へと遡ってゆく……。<br />日本人の心の底に眠る恐怖を鮮烈なイメージで呼び起こす秀作。<br />高橋克彦氏曰く「私にとって忘れられない作品」。<br />