近未来。<br />ゴミに溢れた巨大な橋のたもとで、少年の死体と一本のカセットテープが発見された。<br />いま、再開発計画に予算を落とそうと、会議室に集まる人々の前でそのテープが再生されようとしていた。<br />耳障りな雑音に続いて、犬に似た息づかいと少年の声。<br />会議室で大人たちの空虚な会話が続くなか、テープには彼の凄絶な告白が……! 第4回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した幻の名作が、ついに電子書籍で刊行!