少年少女の行方不明事件を特集したテレビ番組を見ていた編集者の喜屋武蛍子は思わず叫んだ。<br />番組で取り上げられた幼女の面影に見覚えがあったからだ。<br />消息を絶った元恋人の伊達を探しに訪れた信州・日の本村の神社で偶然見かけた巫女姿の女の子にそっくりだった。<br />まだ二週間前のことだ。<br />幼女は、あの村で来月行われる七年に一度の大祭の神事のために攫われたのか? 錯綜する謎の糸が解きほどかれる時、驚愕の真実が浮かび上がる。<br />「蛇神」シリーズ、堂々の完結。<br />