野心的な女性作家が愛したのは、女癖が悪く、夢を追い続ける映画人だった。<br />彼との思い出が色濃く残る古都で、作家は幽霊が見えるという墓守娘の話に耳を傾ける。<br />それは情念と欲望が絡み合う壮絶な愛の物語だった。<br />※本書は二〇一三年十月に小社より刊行された単行本『恋地獄』を改題し、文庫化したものが底本です。<br />