大阪の伸銅工場ですべてを技術開発に捧げた音三郎は、製品化という大きなチャンスを手にする。<br />だが、それは無惨にも打ち砕かれてしまう。<br />これだけ努力しているのに、自分はまだ何も成し遂げていない。<br />自分に学があれば違ったのか。<br />日に日に強くなる焦り。<br />新たな可能性を求めて東京の軍需工場へ移った彼は、無線機開発の分野でめきめきと頭角をあらわしていく。<br />そんなある日、かつてのライバルの成功を耳にしてしまい――!? 技術発展の光と闇を問う、衝撃のラスト!