東京クルージング
あのニューヨークの秋を私は忘れない。
ドキュメンタリー番組で出会った三阪剛という青年に、作家の私は強く惹きつけられた。
彼の依頼してきた仕事は、松井秀喜のアメリカでの活躍を私の視点で追う番組だった。
二人で作り上げた番組は成功し、全ては順調だった。
だが、三阪君には病魔が迫っており、さらに決して忘れることのできない女性がいたのだった。
彼が一生を誓い合ったその女性は、突然、彼の許を去ったというのだ。
何も言わずに、何も残さずに……。
彼の死後、手紙を受け取った私は、三阪君の過去を辿り、彼女の行方を探しはじめる──。
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