絹屋半兵衛が興した「湖東焼」は、販売ルートを牛耳る有田・瀬戸の巨大ブランドが大きな壁になり、さらに心血を注いだ窯は融資の見返りに彦根藩に召上げられてしまう。<br />一方、井伊家十四男の鉄三郎が直弼として藩主となった。<br />時代に翻弄される彦根藩と半兵衛。<br />それぞれの運命は?※本書は二〇〇三年十月新潮社刊「藍色のベンチャー」を改題して二〇〇六年四月に刊行された新潮文庫「あきんど絹屋半兵衛」を分冊した文春文庫「あきんど 絹屋半兵衛 下」が底本です。<br />