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消えてなくなっても

あなたの目を見てだいじょうぶだよと言ってあげたいそんな物語です萩尾望都(漫画家)物語の主人公「あおの」はタウン誌の編集者になったばかりの新人社会人で、高千穂を思わせる神話の国のような山中にある鍼灸治療の「キシダ治療院」を取材で訪れる。
幼少期に両親を亡くし、親戚の家で育ったあおのは、血の繋がった家族というものを知らずに育ち、ストレス性の病を患っていた。
難病患者のどんな病も治してしまうという、どこか妖しげな治療院には、不思議な力を持つと言われている節子先生が暮らしていた。
そこには、あおのと年齢の近い「つきの」という女の子が、手伝いとして住み込みながら治療を続けていた。
ひょんなことからあおのも住み込んで治療に専念することになり、二人は規則正しい暮らしの中で、少しずつ距離を縮め、いつしか二人の病気は回復に向かっていくはずだったのだが……。
ある日、庭に河童が顕れていることを発見したときから、二人の運命は大きな展開を迎えることに。
二人を呼び寄せたものは何だったのか。
物語のラストで驚きと共に感動に包まれることでしょう。
文庫化にあたり、節子さんが‘視える’ようになった幼少期の出来事を描いた「春の記憶」を収録。
※幽ブックス「消えてなくなっても」を文庫化した作品です。




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