幕末明治、急速に押し寄せてくる西欧化の波に敢えて反抗するように、剣の道を極めようとした男たちがいた。<br />人を律し、自身にはなお厳しく生きながら、ひたすらに精神の自由を求めるその姿は、不思議と人々の心までも動かした。<br />新選組永倉新八、高野佐三郎、富山弥兵衛、小栗上野介……。<br />いずれ劣らぬ強烈な個性をもち、時代と激しく対立した男たち。<br />今なお、まばゆい光を放つ、尊いまでの孤高の生き方を、練達の筆が描いた剣豪小説の逸品。<br />