1964──昭和39年。<br />東京五輪開催を控え日本中が沸く頃、青森のある町にて。<br />田舎では戦争の影がかすかに残る。<br />でも七人家族の前田家は今日も元気。<br />小学生の民子の日常はきらきらしている。<br />待望のカラーテレビに興奮し、学校では「ひょっこりひょうたん島」の話に夢中。<br />まだすべての人が豊かでなく、悲しいこともたくさんある。<br />でも皆が東京五輪を待ち望んでいたあの日、心には希望があった。<br />