凡庸を嫌い「上品」を好むデザイナーの僕。<br />何もかも自分と正反対な婚約者には、さらに強烈な父親がいて――。<br />(「アメリカ人の王様」)サークルで憧れの先輩と部屋で2人きり。<br />「やりたいなら面白い話をして」と言われた俺は、祖父直伝のホラ話の数々を必死で始めるが……。<br />(「魚のヒレ」)不器用でままならない人生の瞬間を、肉の部位とそれぞれの料理で彩った、妙味あふれる傑作短編集。<br />解説・近藤史恵