イアリー 見えない顔
私立大学で教授を務める私が、病死した妻の葬儀を終えて帰宅した夜の10時過ぎ、自宅のインターホンが鳴った。
「奥様、ご在宅でしょうか?」。
インターホンのディスプレイに映る女性の姿に見覚えはなく、私が外に出たときには、女の姿は消えていた。
あの女は誰だったのか。
そんな思いに囚われながら、私は大学の総長選挙に深く関わっていく。
やがて近所のゴミ集積場で身元不明の死体が発見され、私の身の回りで起こる不審な出来事と、混沌とした選挙戦のつながりまで見えてきて――。
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