星空の16進数
ウェブデザイナーとして働く17歳の藍葉は、‘混沌とした色彩の壁’の前に立つ夢をよく見る。
それは当時6歳だった自分が誘拐されたときに見た、おぼろげな記憶。
あの色彩の壁は、いったい何だったのだろうか――その謎は、いつも藍葉の中にくすぶっていた。
ある日、届け物を依頼されたという私立探偵・みどりが現れ、「以前は、大変なご迷惑をおかけしました」というメッセージと100万円を渡される。
かつての誘拐事件しか心当たりのない藍葉は、みどりに誘拐事件の犯人・朱里の捜索を依頼する。
当時、誘拐事件はわずか2時間で解決されていた。
藍葉の思い詰めた様子と自身の好奇心からみどりは朱里を捜し始め、藍葉は‘色彩に満ちた部屋’の再現を試みる。
己の‘個性’と向き合う藍葉と、朱里の数奇な人生を辿っていくみどりはやがて、誘拐事件の隠された真相に近づいていくが――。
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