青い傷心
憧れが愛に変わるとき、彼女は17歳になっていた。
ロバートに会える。
ソフィーの胸は高鳴った。
寄宿学校を卒業した彼女は、列車で故郷へ向かっていた。
彼女が4歳のときに父が再婚し、ソフィーには2人の義兄ができた。
どちらの兄も優しかったが、とくに長兄のロバートは特別な存在だ。
忘れもしない。
一昨年、クリスマス休暇で実家へ帰ったとき、ふいに彼にキスをされた。
それは初めて味わう大人の口づけだった。
ロバートはすぐに身を引いて謝ると、翌朝早く家を出ていった。
あれ以来、顔を合わせていない。
ところが久しぶりに再会した彼は、まるで別人のように冷淡でよそよそしく、ソフィーは深く傷ついた。
さらに、人づてにロバートが婚約したと聞かされて……。
■大御所アン・メイザーの、1976年刊行の未邦訳旧作をお届けします。
甘酸っぱい初恋が、思わぬ展開から三角関係に……!?ロマンス小説のエッセンスが詰まった、味わい深い1作です。
更新中です。しばらくお待ちください。