ハートブレイカー
夫の家から逃げ出して、3年が経った。
幼い娘とロンドン郊外の小さな隠れ家に落ち着いたものの、カロラインはいまだに夫への恐怖に怯えている。
夫ピーターはアルコール依存症で、酔うと暴力をふるった。
カロラインは娘を守りたい一心で家を飛び出したのだった。
暗い過去の思いにとらわれていると、ふいに誰かがが戸を叩いた。
夫の従兄弟のニック!? どうしてここがわかったのかしら。
憎しみを宿した彼の目が光る。
「ピーターが死んだ……」君のせいだと言わんばかりの彼は、今でも信じているのだろう――カロラインはひどい妻だと、亡き夫が吹聴していたとおりに。
■2000年、世界中のファンや作家仲間に惜しまれつつこの世を去った偉大なロマンス小説家シャーロット・ラム。
日本で刊行された作品は100冊以上を超え、今もたくさんの女性に読み継がれています。
今作は1983年刊行の貴重な初期作品です。
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