10歳のとき両親が事故死して以来、トリクシーは伯父の家で、いとこと一緒に育てられた。<br />何ひとつ不自由ない日々のなか、愛情は美しいいとこひとりに注がれるのだった。<br />やがて、希望がかない、看護学校の寮に入ったトリクシーは、ある日、病棟でころびそうになって憧れのクレイン教授に抱きとめられる。<br />翌日会ったとき教授は、地味な彼女に気づいた様子もなく、トリクシーはさびしい想いをした。<br />ところが数日後、その教授から突然電話がかかってきた。<br />