君の声が聞きたい
「ダーリン、君も当日会場にいるのかい?」電話の相手にそうきかれ、ライラはため息をついた。
何人の男性に同じことをきかれただろう。
自分の声がセクシーだというのは知っている。
電話での、チャリティ・イベントへの参加呼びかけが成功しているのも、この声のおかげだとわかっていた。
だけど……実際の私は、セクシーでもなんでもない。
その証拠に、会場に来る男性たちは、いつも私には見向きもしない。
気にしてはいなかった。
イーサン・ウィンズローが参加を承諾するまでは。
イーサン……。
青年実業家の彼にチャリティに参加してもらうため何度か電話をするうちに、ライラはすっかり恋に落ちていた。
ハンサムだという噂の彼は、話し相手としても魅力的だったのだ。
会場で彼に会うと思うと、ライラは不安でおかしくなりそうだった。
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