伯爵と壁の花
日陰の令嬢に求婚した、難攻不落の伯爵の思惑――フェリシティは良家に生まれながらも、一生結婚せずに世のために身を尽くすつもりでいた。
華やかな母や姉と違い‘見劣りする娘’と囁かれる彼女は、母たちのように愛に溺れ、愛に裏切られる人生を望んでいなかった。
ところが母が再婚し、義父にいじめられる日々が始まると、彼女は家を出たい一心でやむなくお見合いをしたいと願い出る。
持ち上がった縁談の相手は、スタントン伯爵リチャード――社交界随一の花婿候補で、フェリシティが心密かに慕っていた男性。
跡継ぎをもうけるための便宜結婚を望む伯爵に、彼女の心は揺れた。
私はきっと彼を愛してしまう……決して、愛されるわけもないのに。
■切なくも衝撃的な展開で読み手を魅了するジャニス・プレストンの日本デビュー作をお贈りします。
良家の令嬢でありながら、誰にも見向きもされない壁の花のフェリシティは、愛されない妻になることに怯え、愛しの伯爵との縁談を断る決意を固めますが……。
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