パリの青い空
ローラは過労がたたって肺炎にかかり、ようやく回復したばかり。
多忙な職場に復帰するにはまだ体調が万全ではなく、友人からある少女のお目付け役の仕事を紹介された。
少女は母を亡くして以来、目下反抗期の真っ最中で、学校も退学させられたという。
面接に訪れているところへ、不意にその父親が現れ、ローラの面前で青筋をたてて怒り始めた。
冷酷にして傲慢。
ローラの最も苦手とする富豪のギリシア人だ。
これでは娘が可哀そうだわとローラは、早々にいとまを告げたが、帰宅するなり、父親ドメニコスから電話がかかってきた。
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