秘密を抱いたエメラルド
18歳で失った小さな愛の結晶。
でも、なくしたのはそれだけではなかった。
「あの夜のことをまだ根に持っているのか?」思いがけないダンテの言葉に、カリーナはたじろいだ。
彼は私の18歳の誕生日の夜を覚えていたんだわ……。
10年前、カリーナはダンテに純潔を捧げた。
彼は私のもの――そう信じたのに、彼女は冷たく部屋から追い出されてしまった。
もう二度と会うこともないと思っていたのに、ダンテは今、厚かましくも平然と、カリーナにある仕事を頼みたいと言ってきた。
彼は私が失ったものについて、何か知っているのだろうか?カリーナは妊娠して流産し、独りで耐えた年月を思い出していた。
■熱い情熱をたぎらせるブラジル人大富豪がヒーロー。
純潔を捧げた初恋の人との再会がヒロインの心に波紋を広げ……。
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