プリンスの望まれぬ花嫁
政略結婚に見いだした淡い初恋は、思いもよらぬ運命に打ち砕かれて……。
政略結婚を目前に控え、シェルダーナを訪れたオリヴィアは不安だった。
父の決めた未来の花婿がどんな人か、ほとんど知らないのだ。
プリンス・ガブリエル・アレッサンドロ――礼儀正しく親切な婚約者だけど、私を愛してはくれないわよね。
しかし、ガブリエルは気高く麗しい金色の瞳でオリヴィアを見つめると、宮殿の庭へ連れ出し、優しく情熱的なキスをしてきた。
この胸の高鳴りが、恋なのかしら。
やがてオリヴィアは彼に純潔を捧げ、情熱の甘い波に身を任せる。
ところが、突然の腹痛が彼女を襲った。
まさか、過去の病気が再発したの?どうしよう。
世継ぎを産めなければ、彼に見放されてしまうのに……。
■RITA賞新人賞を受賞したキャット・シールドの日本デビュー第2作は豪華絢爛なヨーロッパの宮殿が舞台です。
幸せな婚約をしたはずのオリヴィアは、さまざまな障害に翻弄され……。
関連作第2話は、ガブリエルの弟ニックと一夜の恋人との予期せぬ命の物語。
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