ネプチューンの娘
偶然立ち寄った書店で、ローリアンは背の高い男性に心奪われた。
瞬時に惹かれあったふたりが親密な空気に包まれたのもつかのま、彼の名を聞いたとたんローリアンは凍りつく。
いかにも大富豪然とした彼の正体はオリバー・ソーンハム――幸福な少女だった私から、美しい島での暮らしと愛する父を奪った男。
13年間顔を合わせていなかったとはいえ、よりによって、ずっと憎み続けてきた相手にときめくなんて……。
激しい怒りを押し殺しながら、ローリアンは冷ややかに告げた。
「放して。
あなたは私の好きなタイプじゃないの」
更新中です。しばらくお待ちください。