別れるための一夜
■今も彼を愛している。
だから一夜をともに過ごし、そして……?■いくら夫を愛していても、彼の心は別の女性のもの。
スターはそう痛感し、一年半前に夫リュクのもとを去った。
その後生まれた双子の赤ん坊を抱えて、今は貧しい日々を送っている。
リュクは、自分が双子の父親になったことすら知らないままだ。
ある暴風の夜、彼女の居場所を突き止めたリュクが、怒りと嫌悪もあらわに目の前に現れた。
父のいとこがスターの母親によって全財産を奪われたから、母親を法廷に引きずりだし、スターとは正式に離婚すると言う。
必死になって誤解を解こうとしても相手にされず、そのうえリュクは、唖然とするような提案をした。
「ぼくと一夜を過ごしたら、きみたちを無罪放免にしてやろう」なんてひどい申し出。
だがスターは、次の日には別れが待っていると知りつつ、彼に応じる気になっていた。
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