一日だけの花嫁
婚礼の夜に私を見捨ててほかの女に走った人を、いまだに忘れられないなんて!モリーはたった一日だけの花嫁だった。
挙式したまさにその夜、夫となったショルト・クリスタルディは泣きすがるモリーを振り切り、パンドラという女性のもとに駆けつけた。
金融業界のトップの座にあり、社交界のスターでもあったショルトは、結婚式の翌朝パンドラの家から出てくるところを新聞にスクープされ、大騒動となった。
あのとき、十九歳だったモリーは逃げ去り、一言も話し合うことなく二人の結婚は解消された。
すべては過去のこと。
モリーの心には憎しみだけが残った…はずだった。
ところが四年後、思わぬことから二人は運命の再会をし、一夜を共にした。
彼の心は依然としてパンドラのものなのに、パンドラとは決して結婚できないおぞましい秘密があるのだ。
モリーは再び罠にかかったように、底なしの沼に落ち込んでいった。
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