愛の取り引き
シチリアの男爵ザビエル・デ・ルカは並外れた才能をもつ実業家だ。
彼とは子供の頃から面識があるが、背が高くハンサムな彼は、いつもロミーの心を乱した。
12年も年が離れているせいか、なんだか怖いような気がするのだ。
その彼が、19歳になったロミーに結婚を申し込んできた。
しかも、経営の危機に瀕するロミーの父の会社を救うことを条件にして。
まるで取り引きだわ。
でも、いま大事なのは、パパの会社を救うこと。
父が友人と信じていた男爵の冷酷なやり口に、ロミーは怒りを覚えるが、愛なき結婚を受けいれるほかなく……。
■〈ロマンス・タイムマシン〉と題してその年の名作をお贈りする企画、1990年の今回は、尊大なイタリア人男爵がヒーロー。
父の会社を救うため便宜結婚を承諾したヒロインでしたが……。
1990年に話題をさらったマドレイン・カーの作品をお楽しみください。
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