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絶頂行きの寝台列車

ヴェネチア行きの寝台列車を途中下車すると、ジーナはうきうきと広場へ向かった。
お目当てのチョコレート・ジェラートを買って歩きだそうとしたとき、ヒールが石畳にひっかかり、よろけてしまった――と、伸びてきた鋼のような腕に抱き止められた。
「ケガはない?」ハシバミ色の瞳の男性が、魅惑的なカーブを描く唇から真っ白な歯を見せて笑う。
カルロと名乗ったハンサムなイタリア人男性は、同じ列車に乗り込み、ジーナの隣の席に座った。
サンドレスの下の太腿と、硬いデニム地で隠れた彼の腿が列車の振動でこすれるたび、電気ショックのような衝撃が走る。
やがて日が落ち、外は暗くなった。
そっと伸びてきた彼の手が、ゆっくりと官能的に膝を撫ではじめる。
「君を悦ばせたい」耳元に感じる熱い吐息。
次の瞬間、大きな手が太腿の間に滑り込んできて……。




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