公爵と名もなき娘
高慢公爵の無言の視線に、名もなき娘は心を弄ばれ……。
「失礼しました、マイ・ロード」招待客のひしめく舞踏会で、アメリカ人作家の娘カトリーナは、ぶつかってしまった男性に謝った。
知的で魅力的な彼に強く惹かれたものの、互いに名乗らぬまま別れた。
じつは彼の正体は、イギリス社交界で知らぬ者はない、ライアンズデール公爵ジュリアン――‘マイ・ロード’以上の高貴な呼びかけをされて然るべき身分だが、彼はあえて訂正せず、アメリカから来たという彼女と気軽な会話を楽しんだのだった。
だが異国の娘とかかずらって名門の面汚しになるつもりは毛頭なかった。
一方、そうとは知る由もないカトリーナは彼への想いを募らせるが、行く先々で出会うもことごとく無視されて胸を痛め……。
■生まれも境遇も異なる、由緒正しきイギリスの公爵とアメリカ娘――身分違いの厚き壁が立ちはだかる、予測不能なリージェンシー・ロマンス。
叶いそうもない恋のゆくえだけでなく、上流階級を取り巻くさまざまな人間模様も楽しめます。
今後もL・ベンソンにご注目!
更新中です。しばらくお待ちください。