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眠り姫の秘めた欲望

ヘイルが仕事でひと月近くも留守にして家に戻ると、妻が熱を出して眠っていた。
驚いたことに、彼女は眠ったままヘイルの名をつぶやきながら、毛布の下で自分の体を愛撫しはじめた。
妻が親指で自らの胸にそっと力を加えるのを見つめるうち、ヘイルの口が渇いてきた。
顎が上がり、ネグリジェのひだ飾りの上に、なめらかな首があらわになる。
妻が体の中央で、手の届くかぎり下のほうへ手を伸ばす。
上掛けの下で指がひくひくと動くのがわかった。
ヘイルの全身の血が騒ぎだす。
妻は欲情しているのだ。
「ヘイル」彼女の動きのリズムが乱れ、呼吸も乱れた。
妻はおれの夢を見ている。
おれを求めている。
ヘイルは座り直した――急な鬱血で太さと長さを増したもののために余地を作り……。




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