囚われの妻
海辺にそびえる壮麗な屋敷。
そこは愛の巣か、それとも牢獄か――秘密を抱えた男と記憶をなくした女の、絡み合う愛。
目覚めたとき彼女は病室のベッドの上にいた。
なぜこんな場所にいるのか。
自分の名前すら思い出せない――そこに現れたのは、ルイスという長身で端整な顔つきの富豪だった。
「きみの名前はアナベル。
ぼくの妻だ」話によれば彼女はクルーザーの事故に巻きこまれ、一命を取り留めこの病院に運ばれたのだという。
そうして記憶が戻らないまま退院を迎えたアナベルは‘夫’に言われるがまま、カリブ海を望む豪奢な屋敷へ連れていかれる。
でも……本当にこの人はわたしの夫なの? アナベルは言いようのない不安と違和感を拭えずにいた。
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