偶然のシンデレラ
パーティでケータリングをするサマンサに、男性が声をかけてきた。
マシュー! ハンサムな彼はイギリスとギリシアの血を引く、船舶会社アポロニアス・コーポレーション後継者という有名人だ。
彼は、祖父の誕生日パーティの手伝いをしてほしいのだという。
仕事の話にしては、まなざしや態度が親密すぎる気がしたが、彼のような男性がわたしなんかに興味を持つはずがないと、サマンサは恥ずかしくなり、慌てて仕事を請け負った。
まさかそのパーティが、ギリシアの美しい孤島で催され、その間ずっと、マシューと寝食をともにすることになるとは――そしてそれこそが彼の思惑だったなど、彼女はまだ知らなかった。
■ハーレクイン・セレクトもめでたく500号を迎えました。
これもひとえに、いつもご愛読くださる皆様のおかげにほかなりません。
感謝を込めて、ハーレクイン・ロマンスを代表する作家アン・メイザーのシンデレラ・ストーリーをお贈りします。
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