海運王と皿洗いの乙女
18歳で、親も住む家も失った。
愛しい天使が私のすべてだった。
「あの裁判のあと、きみはどこへ消えたんだ?」蒸し暑い厨房で皿洗いをしていたリジーにデイモンは言った。
まさかこんな食堂で、彼に見つかってしまうなんて。
11年前、出会った瞬間に惹かれあい、一夜をともにした翌朝にリジーの父親を刑務所送りにしたデイモン・ギャヴロス――彼は今や‘世界一魅力的な独身富豪’と騒がれる成功者だ。
片やリジーは父亡きあと継母に家を追い出され、下働きをしながらあの夜の愛の証を必死に育てているのだった。
娘を奪われることを恐れ、真実をひた隠す彼女だったが……。
■異名にたがわず圧倒的な魅力を放つデイモンに、再び強く惹かれるリジー。
彼の所有する島での夢のようなひとときも束の間、娘を隠されていたと知った彼は激怒して……。
数奇な運命に弄ばれた乙女と孤高のギリシア富豪が織りなす、熱く切ないシンデレラロマンス。
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