月光のアフロディテ
会ったこともないギリシャ人の祖父から手紙が届いた。
病床に伏し、死ぬ前に一目ヘレンに会いたいと言うのだ。
ヘレンは同情をおぼえるも、父と駆け落ちした母を勘当し、亡くなるまで許さなかった祖父を恨む気持ちもある。
迷う彼女の前に、ある日、祖父の使者だという謎の富豪が現れる。
その男、デイモンは美しいが、微塵の甘さも感じさせない野獣のような鋭い目で、力ずくでも君を連れていく、と告げた。
容赦なく追いつめられて、怯えるヘレンは思いもしなかった。
このあとの船旅で、デイモンの激情の炎に焼かれようとは。
更新中です。しばらくお待ちください。