時の扉とシンデレラ
時の馬車に運ばれ、現代のシンデレラは歴史絵巻に迷いこむ――いたずらな神様がもたらした、1カ月かぎりの涙と奇蹟の恋。
恋に縁遠く、漠然と毎日を過ごす26歳のマギー。
気分転換にと旅行に訪れたロンドンで、ある霧の夜、彼女はアンティーク風の不思議な馬車に行きあった。
観光客向けのサービスだろうと、御者席の小柄な老紳士に誘われるがまま馬車に乗りこんだマギーだが、途中で衝撃に襲われ意識を失ってしまう。
そして目覚めたとき、世界は様変わりしていた。
豪奢な屋敷の中、妙なドレスを着せられていたのだ。
現れたのは第7代リッジフィールド伯爵と名乗る、ハンサムだが厳めしい男性。
混乱するマギーに彼は、ここは1818年英国だと告げ……。
■目が覚めたらそこが19世紀だったら、どうしますか? 私だったらまず間違いなく正気を失ってしまうと思いますが(苦)、本作の主人公マギーはまさに、そんなタイムトラベルを経験してしまった現代女性。
パソコンもテレビもなく、街を席巻するのはアンティークみたいな馬車と、コスプレかと見まがう服装の人々…!という世界に一人迷いこんだマギーはそこで、第7代リッジフィールド伯爵と名乗る、素敵な男性に出逢うのです。
セクシーだけど頭でっかちの堅物伯爵と、常に前向きでユーモアを忘れないマギー。
正反対の二人は惹かれあい恋に落ちるのですが、立ちはだかるのは‘違う時代’という圧倒的な壁。
果たしてこの、不思議で切ない恋の結末は? 夢とユーモアと涙がたっぷり詰まった、おすすめの歴史絵巻。
著者の貴重な作家デビュー作です。
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