身代わり花嫁のため息
妻になっても、愛されることはない。
私は姉の身代わりでしかないのだから。
結婚式当日、花嫁になるはずのリアの姉が失踪した──よりによって、花婿の仕事上のライバルと一緒に。
花婿のアイアス・クーロスはリアの幼い頃からの憧れの人。
彼はリアの父から経営を学び、結婚後は会社を引き継ぐはずだった。
そうしなければ、会社はすぐさま他人の手に渡ってしまうのだ。
でも、私に何ができるの? 美人の姉の陰で地味に生きてきた私に。
アイアスの面目を保ち、父の会社を守る方法があるとすれば……次の瞬間、リアの口から意外な言葉がこぼれ出た。
「アイアス、わたしがあなたと結婚するわ」それは彼女にとって、人生で初めての大胆な決意だった。
更新中です。しばらくお待ちください。