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三人の社長?淫らな純愛に囚われて?

「君には、男を雄にさせる匂いがあるね」また……淫らな夢を見ている。
■大学生の美優は処女で、友人たちからは男性恐怖症だと思われている。
しかし、男性を遠ざけているのには理由があった。
4年前、高校生の美優は、電車で痴漢に悩まされていた。
3人の若い男に囲まれ、執拗に身体を触られるが、怖くて声も出せない。
男たちは、だんだんと大胆になり、ついに指が秘裂を割ると、はじめての感覚に思わず声をもらしてしまう。
そのとき、ひとりの美青年が美優を救った。
君には、男を雄にさせる匂いがあるね――という謎めいた言葉を残して、その青年は電車を降りていった。
その日から美優は電車に乗ると彼を探した。
4年後、父親がリストラに遭い、家計が逼迫する。
休学して働くことも考えたが、そんな美優に企業奨学金の話がもたらされる。
条件は、大学卒業後にその企業、宇佐美商事に入社すること。
国内有数の商社だ。
ネットで検索すると、そこに忘れられない青年の顔を見つけた。
宇佐美奏――宇佐美商事の社長だった。
美優は奨学金を受けることを決意した。
どうしても彼に聞きたいことがあった。
男性を避けてきたのは、男性が怖くなったからではない。
自分が怖くなったのだ。
自分のなかにある、得体の知れない何か淫らなものに気づいてしまい……。
(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。




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