淫魔の国のアリス
身体を求められるのは、甘く溢れ出る「蜜」をすすられるためだった……■名前以外、すべての記憶をなくしたまま、森の奥にある館で、メイドとしてアリスは働いていた。
雇い主は、プラチナブロンドの髪に鳶色の瞳をもった、たった一人の住人、アーサーという美青年。
フリルのついたエプロン、丈の短いスカート、前開きボタンのデザインのメイド服が与えられていた。
あの時に、すぐに外せるために――教え込まれた快楽に湧き出る「蜜」をすすられる毎日は、しかし幸せだった。
アーサーがいないある日のこと、誰もいないはずの庭で、一人の若者を見つけ追いかける。
若者が呪文とともに飛び込んだ空間にアリスも吸いこまれると、そこには中世に遡ったかのような世界が広がっていた。
アーサーを探して、彷徨ううちに、動物の姿をした淫魔と呼ばれる者たちの世界であることを知る。
淫魔は人間の「蜜」を欲しがった。
人間とバレ、足を開かされたそのとき、淫魔界の支配者、パーシヴァルが現れて救われる。
しかし、連れていかれた城で、強引に「蜜」をすすられるアリス。
アーサーとは違って、優しさの欠片もない荒々しさの中で――元の世界で、またアーサーに「蜜」をすすられたい。
その思いは、禁断の媚薬・淫花の蜜を飲むことで果たされることになるのだが……。
「不思議の国のアリス」をモチーフに、館と魔界を駆ける淫楽のファンタジーロマンス。
オトナ童話シリーズ第一弾!!(ヴァニラ文庫うふ) ※本作品にはイラストが収録されていません。
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