柳橋ものがたり
しっとりとした筆致で、江戸に生きる人の綾を時代推理の俊英が描く訳あって武家の娘・綾は、江戸一番の花街の入り口に建つ船宿の住み込み女中に。
そこで遭遇した思いがけぬ六つの謎と事件の行方……。
船宿『篠屋』の勝手口から端正な侍が飛び込んで来て、追われていると言う。
予約客の寺侍・梶原だ。
女将のお廉は梶原を二階に急がせ、まだ目見え(試用)の女中・綾に、あんたも急いで二階に上がり、湯文字ひとつで梶原様の床に入るんだ、と叫ぶ。
追手の足音も迫る。
同衾を装うための芝居をしろというのだ。
綾は床で丸くなって考えていた。
この船宿は断ろうと。
だが……。
6つの謎と事件の行方新シリーズ第1弾!
更新中です。しばらくお待ちください。