うちの作家は推理ができない
また解決方法、忘れちゃいました!解決パートのシナリオを忘れてしまう悪癖をもつ、現役大学生ミステリ作家が唸る結末を考え出して、やりこめたはずだったのに……手のひらで転がされていたのは、また担当編集者のわたしでした――。
現役大学生作家・二ノ宮花壇。
圧倒的な筆力と構成力、瑞々しい文体をもつ売れっ子作家だ。
……が、担当編集者のわたし、左京真琴からしてみれば、とんでもないガキである。
彼が〆切を守ったことは皆無だし、生意気だし、口を開けば皮肉ばかり。
その上、「いま書いている物語の推理パートを忘れてしまう」という悪癖まで持っている。
わたしはそのたびに彼の物語を推理して、つじつまの合う結末を考えるのだが……いつか・装画
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