歴史ミステリーの俊英が鮮烈な着想で放つ時代小説の新シリーズ! 記憶を失い、長屋の子らに手習いを教える寺子屋の師匠弦斎には、隠密としての過去があった。<br />ある日、本所深川の「なめくじ長屋」で一人の老人が殺された。<br />老人の息子は旧友の十兵衛。<br />かつて自分をかばって死んだ男だ。<br />賊の目的は、十兵衛が遺した克明な捜査日誌だった。<br />弦斎はふたたび巨大な悪に立ち向かう覚悟を固めるのだった。<br />