「なにしても、いい。<br />好きにしていい、から」――七十年に一度の大祭。<br />その社の修復のため碑継島を訪れた宮大工の榊は、宮司の息子の美少年・尊に出会う。<br />高校にも通わず純粋培養されているような尊は、控え目ながらも真っ直ぐに榊を慕ってきた。<br />しかしある夜、社に祀られている『へみ神』への供物として淫らな儀式を受け入れる尊の姿を目撃してしまう。<br />島のことには深入りするなという師匠の言葉が頭を過るが、島を出る前の夜、尊が部屋を訪ねてきて……。<br />