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それいゆ文庫 蟲毒のルパン、寺の刑事 〜警視庁盗品特別管理課〜

幼馴染だったはずの千手と響。
だが、響は千手を裏切った。
やがて成長した二人は、刑事と窃盗団の総帥の息子として対峙する――宗教絡みの犯罪の増加に伴い、警視総監の一存で設置された特命課・盗品特別管理課は、警視庁の誰もが認める閑職の部署。
配属されたのは、寺の息子の千手のほか、神社の息子、新興宗教の教祖の息子の三人の刑事。
発足以来仕事といえる仕事もなく、日々『お茶会』をしながらヒマをつぶしている。
そんなある日、千手は幼馴染でもあり一課の刑事でもある健介に声をかけられた。
病弱だった千手と、ガキ大将タイプだった健介。
見た目も性格も正反対の二人だが、千手が唯一気軽に話せる相手でもあった。
軽口をたたき合ううち、健介が一枚の仏像の写真を取りだした。
一目でそれを騨拝奥元郷寺の虚空菩薩像と見抜いた千手は、健介から殺された六本木の貿易商のコレクションルームにあったものだと教えられる。
なぜそんなところに虚空菩薩像が……? 健介からの情報に違和感を覚えた千手は、さっそく騨拝奥元郷寺に向かった。
だが、途中で不良グループに襲われてしまう。
失いかけた意識の中で千手は、かつて千手の初めての友達だった響が自分を裏切り、寺の千手観音像をすり替えたことを思い出していた……




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