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官能文学電子選集 川上宗薫『肌色あつめ』

バンドマスターの大町俊は、花野りえの魅力に参っていた。
一方で、りえの姉であるふゆのの熟した色気も捨てがたかったのだが……。
華麗な女遍歴を重ねる大町俊はついに求めていた女に出会った気になっていた。
相手の花野りえは世にも得がたい性的資質の持ち主であると見抜いていた。
大町が見つめると、りえは煙るような眠たげな目を潤ますのだ。
そして、大町の身体にちょっと触れただけで、りえの身体は震え、陶酔したように目をとろんとさせる。
そして立っていることも困難なほどに足元を振るわせてしまうのである。
その一方で、りえの姉であるふゆのは見事に開花した熟した女だった。
たぶん、りえが男を知り、開発されたらふゆののような熟した女になるに違いない……そんなことを考えながらふゆのを抱く大町。
ふゆのの濃厚なテクニックに溺れながらも、気持ちはどんどんりえに傾いている。
そして、その気持ちをふゆのは気付いているのか。
ある日、3人は同じ部屋に泊まることになる。
それは罠だったのか。
それでも大町の欲望は止まらない。
しかし、大町のバンド仲間でやはり女好きの秋山とりえが関係を持っていることに大町は気付いてしまう。
嫉妬すると同時に妙に興奮する大町であった。
奇妙な四角関係の結末は……。




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