P+D BOOKS 火まつり
世間を震撼させた猟奇事件に中上健次が迫る。
海と山に囲まれた熊野の寒村。
そこでひときわ広い土地を所有する池田家の長男・達男は、小さいころから悪行が絶えず、猿の肉を食べたり、神事に使う魚を獲るなどやりたい放題。
それでも面と向かって文句を言う者は誰もいなかった。
そんななか、何者かがハマチの養殖場に重油を流して地元に大損害を与える事件が発生。
次いでぼや騒ぎまで起きた。
だれもが達男の仕業だと考えたが――。
実際に起きた「熊野一族7人殺害事件」をもとに、中上健次が映画シナリオを書き下ろした話題作と、のちに雑誌連載されたノベライズ版を収録。
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