青年嵐山が出会った、破天荒学者の痛快評伝。<br />きだみのるはファーブル『昆虫記』の訳者で、戦後『モロッコ紀行』を書いたブライ派の学者である。<br />雑誌「世界」に連載した『気違い部落周游紀行』はベストセラーになり、渋谷実監督、淡島千景主演で映画になり大ヒット。<br />嵐山は『太陽』(平凡社)の編集部員であった28歳のとき、きだみのる(75歳)と謎の少女ミミくん(7歳)と一緒に取材で各地をまわった。<br />きだ怪人のハテンコウな行状に隠された謎とは何か?